株式会社  ペルセウスプロテオミクス
HOME会社案内研究開発製品情報
研究開発
研究試薬開発一覧へ戻る

研究試薬開発

ペルセウスが世界で唯一全48種類を取り揃えている核内受容体抗体を、世界の核内受容体研究者へ向けて研究用試薬として販売しています。

核内受容体 論文紹介 5

2006年10月1日

Tanaka T, et al.
Dysregulated expression of P1 and P2 promoter-driven hepatocyte nuclear factor-4alpha in the pathogenesis of human cancer.
J Pathol. 2006 Apr;208(5):662-72. PMID: 16400631

発癌過程におけるP1およびP2プロモーター由来 HNF4 alpha の発現変動

HNF4alphaには選択的プロモーター(P1およびP2プロモーター)使用とスプライシングによって多数のアイソフォームが生じることが知られております。本論文では、 P1およびP2プロモーター由来のHNF4alphaを特異的に認識するモノクローナル抗体を作製し、ヒト正常組織および癌組織における発現について解析しております。その結果、ヒト正常組織におけるP1およびP2プロモーター由来HNF4 alphaの発現分布と腸型の胃癌、肝癌、大腸癌とでは変化することが明らかになりました。また、転移巣におけるP1およびP2プロモーター由来HNF4alphaの発現パターンは原発巣のパターンと一致すること、胃の腸上皮仮性において腸型の胃癌と一致したHNF4alphaアイソフォームの発現パターンの変化が認められることが明らかとなりました。このことは、P1およびP2プロモーターによって発現調節されるHNF4alphaが特定の発癌過程に関連していること、また、抗体を用いたHNF4alpha発現パターンの病理診断が原発不明癌の原発巣の特定などに有用であることを示唆しています。

HNF4alphaのスプライシングバリアントを特異的に認識する3種のモノクローナル抗体による組織染色結果

肝臓(A-C)、腎臓(D-F)、小腸(G-I)、大腸(J-L)、胃(M-O)、膵臓(P-R)、精巣上体(S-U) [倍率: G-O(×100)、A-FおよびP-U(×200)]
3種のモノクローナル抗体(H1415、K9218、H6939)を用いてHNF4alphaの免疫染色を行った。P1およびP2両プロモーター由来のHNF4alphaを認識するH1415では、肝実質細胞および胆管(A)、近位尿細管(D)、小腸(G)、大腸(J)、胃(M)の粘膜上皮、膵臓の内分泌および外分泌細胞(P)、精巣輸出管(S)において染色性が認められた。P1プロモーター由来のHNF4alphaを認識するK9218では、胆管(Bの右上部)、胃粘膜上皮、膵臓の内分泌および外分泌細胞が陰性であった。P2プロモーター由来のHNF4alphaを認識するH6939では、肝実質細胞(C)および近位尿細管(F)での染色性が認められない。

(Tanaka T, et al. J. pathol., 208, 662-672(2006).より改変)