ペルセウス通信

東京薬科大学 齊藤直希先生がポスターアワードを受賞!
~当社の新しい試薬である抗ADC抗体が最先端研究に貢献~

2025年10月30日

皆さんこんにちは。社長の横川です。
肌寒さを感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

さて、先日、京都で「日本薬物動態学会第40回年会」が、10月20日から3日間の日程で開催されました。この学会は、薬が体の中でどのように吸収され、運ばれ、作用するのかを研究する、薬学の世界ではとても重要な学会です。

この学会で、当社の抗ADC抗体をご活用いただいた東京薬科大学薬学部 齊藤直希先生が、薬学の基礎研究において特に優れた発表に贈られる「JSSX Best Poster Award (Basic Research)」を受賞されました(写真)。この素晴らしいニュースに、当社一同、大変喜んでおります。

齊藤先生は、東京薬科大学薬学部 薬物動態制御学教室の井上勝央教授のもとで、未来の医療につながるドラッグデリバリーシステム、特に抗体薬物複合体(ADC)のがん治療に関する研究に取り組まれています。

受賞対象となった発表「リソソームトランスポーターSLC46A3はオーリスタチン誘導体結合型ADCの有効性に影響を与える」は、ADCががん細胞内でどのように薬を放出し、効果を発揮するのかという、これまでの不明点だった細胞内での詳しい動きを解明したものです。

この画期的な研究において、当社の開発した抗ADC抗体(抗DM1抗体および抗MMAE抗体)が重要なツールとして活用されました。当社の抗体は、ADCが細胞内でどのように運ばれ、薬が放出されるかを観察するために開発された特別な試薬です。齊藤先生は当社の抗体を用いることで、ADCの細胞内での運ばれ方を詳細に分析し、「リソソームトランスポーターSLC46A3」という細胞内の「運び屋」が、ADCの薬の働き方に大きく影響することを明らかにしました。これは、より効果的なADC開発への重要な手がかりとなる画期的な成果です。当社の抗体試薬がこのような素晴らしい研究の一助となれたことを心から光栄に思います。

当社は、創薬、抗体研究支援、抗体・試薬販売の3つの事業を通じて医療の発展に貢献しています。今後も当社の抗体試薬が様々な研究分野で活用され、新たな発見や技術革新につながることを積極的に支援してまいります。
引き続き、当社へのご理解・ご支援をお願い申し上げます。


(東京薬科大学薬学部 齊藤直希先生)