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PPMX-T002関連の特許について
2026年03月17日
みなさんこんにちは。社長の横川です。
本日、PPMX-T002にも関連する、抗体を用いた放射性医薬品の製剤技術に関する米国特許について、開示いたしました。
当社は、先週末に米国特許商標庁から「NOTICE OF ALLOWANCE AND FEE(S) DUE」(特許査定通知および登録料納付通知)を正式に受領しました。特許査定とは、出願した特許に対して「この発明を特許として認める(登録料の支払い請求を含む)」と決定したことを意味します。
この特許の内容は少し専門的になります。抗体医薬品(一般にタンパク質製剤であるため)は液体状態では不安定なので、冷蔵(2℃から8℃)、または凍結乾燥製剤として保存されます。凍結乾燥とはインスタントコーヒーやみそ汁で直前にお湯などを注ぐと液体に戻るおなじみのフリーズドライに似た技術です。
治療用放射性医薬品(以下、RIT)は、抗体の特定の部位に金属イオンを安定的に捕捉するキレート剤という分子が結合しています。90Yや225Acは放射性の金属イオンであり、キレート剤はこの放射性の金属イオンを抗体に安定的に結合させるための仲介役として重要です。T002も含めて、RITは一般的な抗体医薬品(冷蔵保存品)に比べより低温で保存されているのが一般的です。RITを多くの病院で普及するためには、低温保存(マイナス70℃で保存できる特別な冷凍庫が必要)は手間なので、凍結乾燥製剤に置き換えることが求められます。
RITは投与直前に、放射性の金属イオンをキレート剤と反応させ、安定的に結合させるためには酸性条件が必須となります。酸性に保つための(実績のある)酢酸緩衝液だと、凍結乾燥過程で揮発し、緩衝成分が失われて酸性条件を保てなくなってしまいます。これにより、放射性の金属イオンを安定して保持できなくなり、通常の抗体医薬品のような凍結乾燥製剤ができないという問題がありました。
そこで本発明は、凍結乾燥製剤に適用可能な緩衝剤として、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、およびこれらの塩から選ばれる1種または2種以上の化合物を見出した、というものです。
この特許は、今後のRITの普及において大変重要な技術になるものと私は確信しております。