ペルセウス通信

第85回日本癌学会学術総会でPPMX-T004の研究成果を発表しました

2026年09月28日

皆様、こんにちは。社長の横川です。

第85回日本癌学会学術総会が、国立京都国際会館で9月24日から3日間の日程で開催されました。

今回は「がん克服へ向けた知の挑戦」とのテーマの下、全国から多くのアカデミアや製薬企業研究者等が集い、学術的にも事業的にも活発な意見交換が行われていました。

当社は、初日の午後にUBE株式会社と共に開発を進めているADC 1)のひとつであるPPMX-T004b-PGAP-1 2)について発表を行いました。会場では、日本橋ラボの研究員が、本剤と同じカドヘリン3(CDH3) 3)を標的として先行開発している他社抗体との抗腫瘍効果における差別性を示唆する良好なデータと今後のポテンシャルについて説明しました。

私たちが注力しているADCの一つであるPPMX-T004b-PGAP-1は、当社が大きな期待を寄せる開発候補品です。今年の学術総会では、ADCをテーマとしたシンポジウムが開催され、新たな抗がん剤としてADCへの関心が高まっていることが示されました。日本発の新たなADCの研究開発に向けて、多くの研究者による活発な議論が行われました。また、当社のポスター発表には多くのアカデミアや製薬企業の研究者などが訪れ、熱心な意見交換が行われました。

以下は発表した研究員からの報告です。
「今回はセッション初めに発表の機会をいただけたことから多くの方にお集まりいただき、終始にぎやかに意見を交わすことができました。抗体開発に取り組むトップレベルの研究者や他分野の専門家とのやり取りは非常に深みがあり、とても勉強になりました。質疑応答でも今後に向けた前向きな議論ができ、今後の開発に向けた手応えを実感できる機会となりました。」

当社では、強みである抗体取得技術を活かし、ADC以外にもAOC 4)やCAR-T 5)といったモダリティへのチャレンジを、それぞれの領域で強みをもった企業との協業を通して進めております。

株主・投資家の皆様におかれましては、引き続き当社へのご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


補足説明
1)ADC:Antibody Drug Conjugate
抗体薬物複合体。強力な細胞傷害活性を持つ薬物が連結されている抗体。ADCは標的を介して細胞内部に取り込まれ、連結している薬物の効果で細胞を殺傷します。

2)PPMX-T004b-PGAP-1
PPMX-T004b-PGAP-1は卵巣がん、胆道がん、頭頸部扁平上皮がんなどの固形がんに多数発現が見られるカドヘリン3(CDH3)を標的とする抗体薬物複合体(ADC:AntibodyDrug Conjugate)です。現在、ADCとして開発を進めているPPMX-T004のひとつで薬効と毒性の最適化を目指しています。

3)カドヘリン3(CDH3)
細胞同士を結合させる役割を持つタンパク質の一種で多くのがん細胞に過剰発現しています。

4)AOC:Antibody Oligonucleotide Conjugate
抗体オリゴヌクレオチド複合体。特定の細胞を認識する「抗体」と、疾患の原因遺伝子に作用する「オリゴ核酸」を結合させた複合体です。狙った細胞へ選択的に核酸医薬を送達する次世代の治療技術です。

5)CAR-T:Chimeric Antigen Receptor-T cell
キメラ抗原受容体T細胞。患者自身のT細胞を取り出し、がん細胞を特異的に認識して攻撃する受容体(CAR)を遺伝子導入し、再び体内に戻してがんを治療する免疫細胞療法です。


写真①:ポスター前でUBE株式会社の研究者(左側)と当社研究員


写真②:ポスター展示場周辺

以上